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羽中田自動車工業

BLOGスタッフBLOG

投稿日:2024.06.26

更新日:2024.06.28

車検のヘッドライト検査が厳しくなる?合格基準や不合格になる要因を解説!

車検では車の様々な部分の検査が実施されます。その中の一つにヘッドライトに関する検査もあります。ヘッドライトの車検合格基準にはいくつかの項目があり、もし基準を満たしていなければ車検は通りません。

令和6年8月より、ヘッドライトの検査方法が厳格化されます。このコラムでは車検のヘッドライトの検査基準、これから厳格化される検査方法について詳しく解説していきます。

 

車検でのヘッドライト検査とは?

ヘッドライト

平成10年9月以降に制作された自動車のヘッドライト検査はロービーム(すれ違い前照灯)で測定する事と、判定基準として3つの項目が用意されています。

  • 光量
  • 照射方向

いずれか一つでも基準を満たしていないと車検は通りません。それぞれの基準内容を詳しく見ていきましょう。

 

光量

光量はバルブ(電球)自体の明るさではなく、バルブの光がリフレクター(反射板)などに反射した時の照射範囲の明るさを表しています。

この光量の単位を「カンデラ」と呼び、1灯あたり6,400カンデラ以上あることが条件です。

 

ヘッドライトの色も検査基準にあり、年式によって色の基準も異なります。平成18年1月以降に制作された自動車のヘッドライトは白色と定められています。

色は「ケルビン」という単位で表され、ヘッドランプの場合、4,000~6,000ケルビンが一般的です。

ケルビンの数値が低いと黄色、高くなると青味がかかって見えます。

純正のヘッドライトであれば問題はないですが、社外品を取り付けている場合は注意が必要です。また、ヘッドライトレンズが汚れていたり、劣化していると、色味が変わってしまう事もあります。

 

照射方向

ロービームでは、ハイビームとは異なり対向車を眩惑しないように上方の光をカットしています。このカット部分と照射部分の境界線をカットラインといいます。

また、カットラインは路肩側をよく照らせるように、途中から左に切れ上がる形で設計されています。

この左に切れ上がる屈折点を「エルボー点」といい、ヘッドライトテスターで計測した時に、規定の位置にエルボー点があるかどうかをチェックします。

バルブ(電球)を交換したり、車に強い衝撃が加わったり、走行振動などにより照射方向がずれてしまいます。また、サスペンションなど他のパーツの経年劣化でもずれることがあります。

〈実際のヘッドライトの光〉

カットライン

 

厳格化されるヘッドライト検査方法とは?

考える人

平成10年9月以降に制作された自動車のヘッドライト検査はロービーム(すれ違い前照灯)で行いますが、測定結果困難な場合にはハイビーム(走行用前照灯)での検査が認められていました。しかし、令和6年8月以降はロービーム計測のみで検査を行うように厳格化されます。この新しい規定は一部地域からスタートし、令和8年8月からは全国で適用される予定です。なぜ厳格化されるのでしょうか?

 

計測方法変更の背景

もともと、ヘッドライト検査はハイビームで測定されていましたが、平成7年12月の「道路運送車両の保安基準」の改正により、平成10年9月1日以降に制作された車のヘッドライト検査は、原則ロービームで行うように定められました。

しかし、当時はロービーム検査に対応できる環境が整っていない検査場が多くあり、そもそも古い旧型の試験機で対応できる車が多く残っていました。

そのことから、ロービーム検査が困難な一部の自動車に対しては、ハイビームに切り替えて計測することが出来ていたのです。

最終的にはロービーム検査に対応できる検査体制が整ったことにより、平成10年9月以降に制作された自動車は全てロービームのみで検査することになります。

全国的に移行する期限は令和8年8月1日です。それまでに各地域で準備が整い次第順次移行となるので、地域によって移行のタイミングは異なります。

ロービーム検査に切り替わることで起こること

検査方法が厳格化されると言っても「前回は車検に通っているから大丈夫でしょ!」と思われる方も多いと思います。

一律ロービーム検査になるということは、今までロービームで判定困難のためハイビームで合格していた車は、今後の車検で合格ができない可能性が高いです。

 

ヘッドライト検査で合格できない車の特徴

ヘッドライト

ここからは、ヘッドライト検査に落ちてしまう車の主な特徴をまとめました。該当する項目がないか、車検前に確認しておきましょう。

レンズに黄ばみや曇りがある

ヘッドライトレンズは紫外線を受けることで劣化して、黄ばみや曇りが出てきてしまいます。

レンズが黄ばんでいたり、曇っている状態でヘッドライトを点灯しても十分な光量が確保できなくなります。まずはレンズ表面の黄ばみや曇りを取り除きます。ご自身で磨いたり、車屋さんに依頼しても良いでしょう。もし磨いても光量が足りない場合や照射方向の基準にいたらない場合は、レンズ自体を交換しなければいけないこともあります。

社外品のヘッドライトやバルブを使用している

メーカー推奨ではない社外のヘッドライトやバルブに交換した場合、光の色味やカットラインが出ない等によって車検に通らないことがあります。

また、LEDバルブなどの場合、明るさが足りずに合格できないこともあります。

LEDというと明るいイメージがあると思います。もちろん明るいですが、車のヘッドライトの場合は、内部のリフレクター(反射板)で光を反射させることで強い光を出す構造になっています。

ハロゲンやHIDライトなどは球体になっており、360度に照射しそれを反射させて照らしています。

しかしLEDは面になっており、最大180度しか照らす事ができません。そのため、ハロゲンやHID用に設計されたヘッドライトで使用すると、上手く光を反射できず光量が足りなくなってしまいます。

社外品のヘッドライトやバルブに交換する際は、車検に合格できる条件のものなのか確認することが必要です。

 

まとめ

ヘッドライト残像

ヘッドライト検査基準について解説してきました。

ヘッドライトは運転をするうえでなくてはならないものです。見えやすい明るさ・照らし方で走行が出来るために規定された検査基準です。

ヘッドライト検査にご不安な方、他にも車検にまつわる疑問などをお持ちの方はぜひアップル車検へご相談ください。

 

ヘッドライト検査についての詳細は下記でもご確認いただけます。

 ⇒ 自動車技術総合機構より詳細



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