夏場の車の運転中に、「エアコンのつけ始めが臭い」という経験はないでしょうか?
カーエアコンのニオイが臭いのは少々気になってしまうと思います。出来ればカーエアコンを快適に使用して、気持ち良いドライブにしたいものです。
そこで今回の記事では、カーエアコンが臭い原因やニオイの対策法について解説していきます。カーエアコンの臭いが気になるという方は参考にしてみて下さい。
この記事のポイント
- カーエアコンが臭い原因で、最も多いのが「カビ」
- カビはエアコン内部のエバポレーターという部品で発生しやすい
- エアコンの臭いの根本的な対策は、エバポレーターを洗浄してカビを撃退する方法が効果的
カーエアコンが臭い原因は?
カーエアコンが臭い時の原因は、様々な理由が考えられます。タバコのヤニや食べかす、汗、ペット臭などです。ただしエアコンの臭いで最も多い原因は「カビ」です。
カーエアコンでカビが発生する原因について紹介していきます。
カーエアコン(冷房)の仕組み
カビが発生する原因の前に、カーエアコン(冷房)の仕組みについて解説します。カーエアコンの冷房は、気化熱の原理を使用して空気を冷やしています。具体的には、
- コンプレッサーでエアコンガスを圧縮することで、高温高圧の液体にする
- 液体となったエアコンガスは、コンデンサーを通すことで低温高圧の液状冷媒に変化させる
- 液状冷媒はエバポレーター内で、ブロアファンから送風された空気の熱を奪い冷やすことで、冷たい空気となる(気化熱)
となります。おおまかには上記のような流れで、カーエアコンの冷房は作動しています。
カーエアコンでカビが発生する原因
実はカーエアコンはカビが繁殖するのに、最適な環境というのはご存じでしょうか?カビは、高温多湿の気象条件やホコリ・ダニなどのエサがある環境が整えば、とても繁殖しやすいです。
この環境にマッチするのが、カーエアコンのエバポレーターという部品です。先述したように、エバポレーター内ではブロアファンから送られた空気の熱を奪うことで、冷房の冷たい空気を出しています。
このブロアファンから送られる空気には、水蒸気が多く含まれている為、その空気から熱を奪うことでエバポレーターの表面は結露して湿度が高い状態となります。
さらにエバポレーターにホコリやダニなどの汚れが付着することで、それがカビのエサとなり、さらに繁殖しやすい環境となります。
このようにカーエアコンのエバポレーターは、カビが発生しやすくなり、これがエアコンの臭いの原因となります。
暖房が臭い時は?
カーエアコンの暖房は、冷房とは別の仕組みで作動しています。暖房は「冷却水(クーラント液)」と「ヒーターコア」というパーツを利用して、温風を出しています。
エンジンを冷やす際に使用した冷却水は高温となり、その高温になった冷却水はヒーターコアに送られて、そこで温度調節をされます。そこへブロアファンから送られてきた空気が温風となって室内に送風されるという流れで暖房は作動しています。
ヒーターコアは高温となる為、カビが繁殖することはないですが、暖房を使用して車内の温度が高くなることによって、シートに染み付いたペット臭や汗がニオイの原因になる可能性はあります。
またヒーターコアから送られてくる風そのものが臭い時は、冷却水が漏れている可能性も考えられます。この場合は、大がかりな整備や修理が必要となる為、早めにプロの整備士に点検をしてもらうようにしましょう。
車で出来るカーエアコンの臭い対策
カーエアコンの臭い対策にはいくつか方法があります。それぞれ紹介していきます。
芳香剤や消臭スプレーを使用する
一番身近で手軽に行えるのが、芳香剤や消臭スプレーを使用した臭い対策です。市販の芳香剤を車内に設置したり、シートへ消臭スプレーを吹きかけて臭いを軽減させる方法です。
ただしこちらは、あくまで一時的な対処となる為、カビの撃退など根本的な臭い対策にはならない場合がほとんどです。
エアコンフィルターの清掃・交換
エアコンで必要な空気を取り入れる際に、空気中の汚れや不純物を取り除く役割を果たしているのがエアコンフィルターです。エアコンフィルターは使用していくうちに、ゴミやホコリなどの汚れが付着していきます。
この汚れや不純物をそのままにしておくと、エアコンの臭いの原因となることもあります。したがってエアコンフィルターは、定期的に清掃や交換が必要となります。
一般的にエアコンフィルターは、車のグローブボックス裏に装着されている場合が多く、簡単に取り外しが可能です。家庭用の掃除機などでフィルターの汚れを吸い込んであげることで、簡単にお手入れが可能です。
またエアコンフィルターの交換時期は、1年に1回が目安となっています。異臭対策のためにも、エアコンフィルターは定期的な交換がおすすめです。
エバポレーター洗浄をしてカビを撃退
ここまでは臭いの根本的な原因となりやすいカビには、あまり効果がない対策方法でした。根本的な原因となるカビ対策には、カビの巣となりやすいエバポレーターを直接洗浄して、カビを撃退するという方法が、最も効果が出やすいです。
エバポレーターの洗浄は、カー用品店などで市販の洗浄スプレーが数千円で販売されているので、それを購入して使用するのが一番手軽です。
しかしエバポレーターという部品は、エアコンの奥にある装置となる為、外から確認することが出来ないです。その為、洗浄スプレーの薬剤がうまく全体に行き渡らない可能性があるので、エバポレーターの洗浄はプロの業者に任せてしまうのが賢明です。
エバポレーターの洗浄は、ディーラーや整備工場などで行っている店舗が多いので、気になる方は一度相談をしてみるのはいかがでしょうか?
暖房でエアコン内部を乾かす
最後に出先でも出来る、カビ対策について紹介します。そのやり方とは、暖房でエアコンの内部を乾かすという方法です。
暖房の熱でエアコンの内部を乾燥させて、カビの発生を防ぐことで、臭い対策となります。方法としては、
- 車のエンジンをかけて、車内の窓を全開にする
- 暖房をつけて、A/Cスイッチをオフにする
- エアコンの温度と風量を最大にして、数分間そのまま放置する
という手順です。とても簡単で出先でも行えるので、エアコンの臭いが気になるという時は試してみて下さい。
カーエアコンのメンテナンスについて
カーエアコンを快適に使用する為には、シーズンごとのメンテナンスが大切です。臭い対策に繋がるものもあるので、紹介していきます。
エアコンガスを点検
本格的な夏が始まる前に確認しておきたいのがエアコンガスです。エアコンガスは冷房の冷たい空気を出す為には必要不可欠ですが、ガスが不足しているといざエアコンを使用したときに、車内が冷えない可能性もあります。
基本的にはガスが抜けることはない仕組みとなっていますが、何かしらの原因でエアコンガスが抜けてしまうというケースもあるので、シーズン前には一度確認をしておくようにしましょう。
車内の汚れや食べかすを清掃
普段から車内は綺麗にしておきたいですが、エアコンを使用する前には、特に車内はキレイにしておくことがおすすめです。
車内の汚れや食べかすはカーエアコンを使用したときの臭いの原因となる場合もあるので、こちらもシーズン前には車内を清掃してキレイな状態にしておくようにしましょう。
エアコンフィルターの交換
エアコンフィルターは1年に1回は交換をすると安心です。カーエアコンは使用頻度が高いと、すぐにフィルターに汚れが詰まってしまい、それが臭いの原因となる事もあります。
夏のシーズン前後にはエアコンフィルターの確認もして、もし汚れている際には交換をしておくのがおすすめです。
車のエアコンを点検できる業者
車のエアコンを点検することが出来る主な業者には、ディーラー、整備工場、カーエアコン専門店などがあります。それぞれ紹介していきます。
ディーラー
メーカーの正規代理店のディーラーでは、カーエアコンの点検も行っています。
取り扱っているメーカーの整備に特化しているので、技術力も高く、安心して任せることが出来ます。ただしエアコンの点検は高額になる可能性もあるので、事前に確認をしておくようにしましょう。
整備工場
車の整備を専門としている整備工場では、エアコンの点検・修理も行っています。
整備工場では、エアコンの臭いのような、些細なことでも相談にのってくれる店舗が多いので、気軽に依頼がしやすいです。また技術力が高いメカニックも多く、費用も安く済む場合が多いです。
カーエアコン専門店
カーエアコンの点検や修理を専門としている業者です。
カーエアコンに特化したサービスを提供しているので、先述したエバポレーター洗浄など、エアコンに関連する様々なメンテナンスを取り扱っています。費用は高額となることもありますが、カーエアコン関連の修理は安心して任せることが出来ます。
カーエアコンの空調機能の活用法
カーエアコンの臭い対策では、カビの発生を防止することが有効だと先述しました。そこで活用したいのが、カーエアコンの空調機能です。
空調機能には、「外気導入」と「内気循環」の2種類があり、それぞれシーンによって使い分けています。カビが繁殖しやすい環境の一つに、湿度が高いという特徴があります。
実は空調機能の内気循環ばかりを多く使用すると、上手く車内の換気が出来ない為、車内の湿度が高くなりやすいです。したがって空調機能は、なるべく外気導入を使用して、車内の換気、乾燥をすることがエアコンの臭い対策にも繋がるというわけです。
ただし冷房を使用する時には、内気循環にしておかないと冷房効率が悪くなってしまうので、時々は外気導入にして車内の換気、乾燥をするように意識しましょう。
まとめ
エアコンの臭い対策は、「カビを発生させない」ことがとても大切です。そしてその為には、高温多湿やホコリ、ダニなど、カビが繁殖しやすい環境にしないことが重要です。
それでも万が一、エアコンが臭いという時には、プロの業者に依頼して、エバポレーターの洗浄などを検討しましょう。
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