皆さんはどのくらいの頻度で車のエンジンオイル交換をしていますか?
今回は「エンジンオイル交換」の必要性や、交換の目安について詳しく解説していきます。
この記事のポイント
- エンジンオイル交換はエンジンの正常な作動のために必要不可欠なメンテナンス。
- エンジンオイル交換は3000~5000kmか6ヶ月以内にするのが目安。
- エンジンオイルにも様々な種類があり、車との相性が合ったオイルを選ぶのがおすすめ。
エンジンオイル交換をする理由
走行距離が増えることや時間の経過によって、エンジンオイルは劣化します。劣化したオイルは、エンジン内部で発生する燃えカスや金属片などが溜まりやすくなります。
劣化したオイルを使い続けるとエンジン内部の抵抗が増え、燃費の低下やエンジンの音が大きくなったり、異音が発生するなど悪影響が出てきます。
また、エンジンオイルの量が不足すると、エンジンの焼き付きなど、エンジン故障のリスクも出てきてしまいます。
エンジンを常に調子よく保つためには、エンジンオイルの定期的な交換が必要です。
エンジンオイルの役割
エンジンオイルは、潤滑・密封・洗浄・防錆・冷却の5つの作用があり、エンジンの正常な作動のために重要な役割をもっています。
- 潤滑作用・・・エンジン内の高速で動く金属部品の摩耗を軽減するため、エンジンオイルで潤滑します。
- 密封作用・・・効率よくエネルギーを使うために、シリンダーとピストンの隙間を密封します。
- 洗浄作用・・・エンジン内のガソリンの燃えカスや摩擦などで生じた汚れをオイル内に取り込み、エンジン内部への付着を防ぎます。
- 防錆作用・・・エンジン内部の温度差によって発生した水分は錆の原因となるため、エンジンオイルの油膜で錆の発生を予防します。
- 冷却作用・・・高温になるエンジン内部をエンジンオイルが循環しながら熱を吸収し、エンジンを冷却します。
エンジンオイル交換時期の目安
前回のオイル交換からの使用期間や走行距離が、エンジンオイル交換の目安となります。また、乗り方によってもオイル交換時期の目安は異なってきますので、注意が必要です。
使用期間と走行距離での交換時期
前回オイル交換をしてから使用期間が3ヶ月~6ヶ月、または3,000km~5,000km走行ごとの交換が目安といわれています。
中には10,000km以上走行を続ける方や車検の時(2年に1度)だけ交換する方もおられますが、エンジンへの負荷を考えるとおすすめできません。「5,000km以内か半年以内」と覚えておくと良いでしょう。
走行距離が少なくてもオイルの劣化は進みます。6ヶ月以上経過したものを使い続けると、エンジンオイルの性能が低下し、さまざまなリスクが発生する恐れがあります。
走行距離と経過日数の、どちらか早いタイミングでオイル交換を行いましょう。
乗り方によって変わってくる交換時期
車の使用状況により、エンジンオイルの劣化の度合いは異なります。
高速道路での走行が多い場合や、少しの距離だけ走行してエンジンを停止させてしまう短距離走行は、エンジンへの負荷が大きくなり、オイルの劣化も早まります。そのため交換時期も早める必要があります。
他にも勾配が急な坂道走行が多い場合や、停止と発進の繰り返しの多い街中での走行も注意したほうがよいでしょう。
日頃の走行状況から交換時期を判断し、適切なタイミングでのオイル交換が重要です。
エンジンオイルを交換しないと発生するリスク
ここまでエンジンオイル交換をする理由や交換の目安のお話をしてきました。実際に交換しなかった場合、車にはどんなリスクが発生するのかを詳しくみていきましょう。
- 燃費が悪くなる・・・エンジンオイルを長期間使い続けていると、エンジン内で発生した燃料やオイルの燃えカスが、内部に付着し抵抗が増え、エンジンの効率が低下してしまうため燃費が悪くなります。
- エンジンから異音や騒音が発生する・・・エンジンオイルの劣化により、エンジンの可動部や回転部がスムーズに動かなくなります。そして、摩擦が増えることで、エンジンから異音や騒音が発生してしまうことがあります。
- エンジン故障・・・エンジンオイル交換を全くしないでいると、汚れが蓄積して、最悪の場合にはエンジンの焼き付きの原因となります。エンジン焼き付きの程度によっては修理も可能ですが、エンジンの焼き付きが重度の場合はエンジン交換が必要となります。エンジン交換は費用が高額になってしまうので、定期的なオイル交換はとても重要です。
エンジンオイルが足りていない場合にも注意が必要です。気付かないままエンジンを作動させると、火災が発生する恐れもあります。定期的にオイルの状態を確認して安全に走行できるようにメンテナンスをしていきましょう。
エンジンオイルを選ぶ基準
エンジンオイル選びについては、粘度やベースオイルが基準となります。また、規格も確認し、車に必要な性能を満たしたオイルを選ぶことが必要です。
粘度
エンジンオイルの粘度は、基本的にはどの車にもメーカー推奨のエンジンオイル粘度があり、車の取扱説明書で確認することができます。
ただし、走行する場所や気温などによって適する粘度は変わってきます。
オイル粘度はSAE粘度という規格で表され、例えば5W-30のように表記されます。
前半の数字は0Wから25Wまであり、低温時のオイルの粘度を表します。この数字が小さいほど低温時に柔らかく、寒さに強く、エンジン始動が良いことになります。
そして、低温時粘度に付くWはWinterのWです。
後半の数字は20~60まであり、高温時のオイルの粘度を表します。この数字が大きいほど高温時に硬く、熱に強く、高速走行に適していることになります。
ベースオイル
エンジンオイルの主原料であるベースオイルは製法によって3種類に分けられます。
- 鉱物油 : 原油から精製された低コストのエンジンオイル
- 部分合成油 : 化学合成油と鉱物油をブレンドすることで、性能・価格ともバランスのとれたエンジンオイル
- 化学合成油 : 化学的に合成されているため、不純物をほとんど含まない高品質・高性能なオイル
基本的に、性能がよいほど価格が高くなる傾向にあります。ただし、高価なエンジンオイルほど車のコンディションがよくなるというわけではありません。車との相性も重要なポイントなので性能や価格を考慮し、車に合った製品を選ぶようにしましょう。
規格
エンジンオイルには性能を示す規格があります。
規格基準を満たしたエンジンオイルには、認証がわかるマークが表示されています。
API規格
API規格は、アメリカ石油協会が制定する規格です。
基準を満たし、認可を受けたエンジンオイルにはドーナツマークが表示されています。
中心にはオイルの粘度が書かれており、円周上部に書かれているアルファベットがAPI規格です。SAからSPまでの13段階があり、アルファベットが進むほど性能が高いことを表します。
ILSAC規格
ILSAC規格とは、日米の自動車メーカー組織が制定したガソリンエンジン用の規格です。
API規格に省燃費性能を加えて考えられています。規格は「GF」のあとに1~6の数字がつき、数字が大きいほど最新基準を表します。
認証を受けた製品にはスターバーストマークが記載されています。
まとめ
いかがでしたか?
エンジンオイルを長期間使用し続けるとオイルは劣化し、さまざまなトラブルの原因となる恐れがあります。
車の種類や使用状況でも交換時期は異なります。車に合ったエンジンオイルを選び、適切なタイミングでオイル交換を行うことが大切です。
エンジンオイルの役割や交換の必要性を理解すれば、メンテナンスに対する意識も高まるでしょう。
エンジンをいつまでも調子よく保つためにも、メンテナンスやエンジンオイルの交換は定期的に行うようにしましょう。
=====================
アップル車検は山梨県甲府市・中央市を中心に年間車検台数6,400台を行う 安心・安全な自動車整備工場です!
アップル車検 田富店
〒409-3845 山梨県中央市山之神流通団地3-2-2
TEL:0120-502-419
アップル車検 美術館通り店
〒400-0065 山梨県甲府市貢川1-1-6
TEL:0120-134-190
コールセンター
TEL:055-273-5517